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おこしやす京都AC  ムスタファ監督 特別インタビュー

京都民際日本語学校がパートナーシップ契約を結ぶ京都のプロサッカーチーム「おこしやす京都AC」の監督であり、現在弊校西大路校において日本語学習をされている、ムスタファ監督に、ご自身のサッカーキャリアや日本に来た経緯、「言葉とコミュニケーション」等についてお話を伺いました。

 

おこしやす京都AC  ムスタファ監督 (ガーナ出身)

 

サッカーはいつから始められましたか?少しサッカーの経歴を教えていただけませんか?

サッカーを始めたのは、小学校の頃です。その後中学から高校に入ってナショナルチームのメンバ―に選ばれました。その時にガーナでは有名なトーナメントに出場し、そこでの活躍が認められて、その後プロとして契約できました。プロになってからは国内外のいくつかのチームでプレイをしました。現役時代から私は育成にも興味が有ったので、引退した後すぐにコーチの道を選びました。

 

ムスタファ監督が好きなチームや、子どもの頃に憧れていた選手などはいますか?

子供の頃ではありませんが、私自身MFをやっていたこともあって、ガーナ代表だった「マイケル・エッシェン」、彼のプレイが大好きでした。

 

どうして日本に来ることになったか? 少し経緯を教えていただけませんか?

私は以前、ガーナのアクラ・ハーツ・オブ・オークというチームでプレイしていたのですが、その時の監督が日本人の監督でした。彼を通じて「おこしやす京都AC」を知り、日本に来ることになりました。

私はサッカー選手として、いろんな国のサッカーを見たり、経験するのは非常に大事だと思っていますし、また光栄なことだと思っています。日本でプレイするという機会をもらった時はすごく嬉しかったですし、何より日本のサッカーを体感できるという事はとてもエキサイティングな事でした。

 

実際日本に来てみて、どう思いましたか?(football, lifestyle…etc.)

最初はやはり、生活に慣れるのに苦労した部分はありました。ただ異国で生活する事やプレイすること自体そういうものだと理解していましたので、積極的に理解しようとしましたし、実際日本の文化的な面やサッカーの面においても慣れるのは早かったです。

 

コーチから監督になり、今年はどういうチーム作りをしたいと思っていますか?

今年は選手やスタッフ全員がポジティブな思いを胸に、心を一つに、一つの方向を向いてJFL昇格という目標に向かって突き進んでいく強固なチームを作りたいと思っています。

戦術的な部分は今ここでは明かせませんが(笑)、実際の試合を見ていただければ、私が様々な取り組みをしていることを理解していただけると思います。

 

サッカー選手として言葉は重要な要素だと思いますが、

監督は「言葉」や「コミュニケーション」についてどう考えておられますか?

そうですね…、サッカー選手として「言葉」はとても重要で、成功するための鍵の一つとなるものですね。プロになるために私たちはいろいろなものを習得しなければいけませんが、言葉もその一つで、例えば監督やコーチが出す指示、その指示自体を理解できなければ、何をどうしていいのか全くわかりませんから。

ただ最初は誰も外国でプレイすれば言葉の問題や文化の違いに直面すると思いますが、それは時間と共に克服できるものだと思います。

 

選手とコミュニケーションをとるのに何か難しいポイントはありますか?

難しいポイントと言えば、これは日本人に限った事ではありませんが、外国人選手とプレイする部分でやはり時々「誤解」が生じてしまう事でしょうか。理解する部分での「捉え方の違い」ですね。こちらがポジティブなつもりで話しても、受け手がポジティブに捉えないとか…。

例えば英語で「Go」と言っても、おそらく日本語では英語の「Go」とは違う解釈をする場合があるかと思います。そういった言葉が持つ微妙なニュアンスは確かに難しいですね。

でもそういった事も日々過ごしていく中で感じられるようになるので、そこもまた「コミュニケーション」の面白い所でもありますね。

 

今日本語を学んでおられますが、日本語の印象はどうですか?

日本語は難しい…(笑)、でも面白い言葉だと思いますよ。最近いろいろな言葉をおぼえて、いろんな人とコミュニケーションが取れるようになってきているので、より面白くなってきています。

 

最後にファンの皆さんに何かメッセージをお願いいたします。

私たちは今年JFLに昇格するという大きな目標があります。毎週どこにいても皆さんと心を一つにして、最後はみなさんと昇格の喜びを分かち合いたいと思っていますので、応援どうぞよろしくお願いいたします!

 

2月28日 聞き手:京都民際日本語学校 住田伸夫